中国伝統劇解説/豫劇『穆桂英』

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北宋の時代、北方の遼国が中原を侵略し、宋の名将・楊延景は元帥となり討伐に赴く。遼の大将・蕭天佐は天門陣を布いて対抗、軍情は急を告げた。延景は子の宗保を兵糧輸送の任に当たらせた。しかし、宗保は穆柯塞のふもとで、塞の女英雄・穆桂英に出合い戦うが、生け捕られてしまう。桂英は宗保が忠臣の子孫で優れた将軍であることを知り、結婚を願う。宗保は父の救援に赴くために、やむなく婚約を承諾する。宗保は解放されて父の元へ行くが、延景は事情を知って怒り、陣前招親の罪で宗保を斬ろうとする。延景の母・佘太君や八賢王趙徳芳の諌めを延景は聞き入れないが、桂英が精兵を引き連れて宋軍に身を投じて延景を助けて天門陣を破る事を誓うに及んで赦し、一堂出陣して敵陣を破る。

  • 《楊家将演義》(《北宋志伝》)から。