北京プロジェクトⅠ成果報告/押韻から見た説唱文学と皮影戯 のバックアップ(No.1)


古屋昭弘

1.はじめに

本稿では明清以来の説唱文学の韻を大雑把ながら整理し類型化すること、そしてその中で皮影戯の韻についても考えることを目的とする。本来は各種説唱文学の韻をそれぞれの作品に即して帰納すべきであるが、経験的に言えば、そこまでせずとも元の『中原音韻』の十九韻や清朝以来の十三轍に基づくことによって大体の整理は可能である。ただし南方の説唱文学も視野に入れるならば、もう少し工夫が必要となる。入声の問題もある。そこで中古漢語の十六摂を基準として、より多くの作品に適用できるような韻類を先に設定しておきたいと思う。黎1966の「詩歌新韻轍」などの試みと類似するが、それらが実作の用に供されることを目的にしているのに対し、本稿は整理と類型化の便宜のための設定である。

2.韻類の設定

まず非入声の場合。例字のあとの韻母は現代北京語のピンイン(主要なもののみ)。あくまでも参考のためであり、各韻類の推定音ではない。以下、韻類はゴチで示す。

〈韻類〉〈十三轍〉〈中原音韻〉〈例字〉
中東轍(東冬韻)通公紅中容-ong
中東轍(庚青韻)登能層氷升-eng -ing
中東轍(庚青韻)英明名情丁-eng -ing
'曽梗w'中東轍(東冬韻、庚青韻)兄弘宏榮萌-ong
江宕江陽轍(江陽韻)當郎張常光-ang
止a衣期轍(齊微韻)皮奇移離疑-i
止b衣期轍(支思韻、齊微韻)池詩師司之-i
止c灰堆轍(齊微韻)隨眉追歸飛-ei -uei
遇a姑蘇轍(魚模韻)圖姑湖無珠-u
遇b衣期轍(魚模韻)居虚餘魚驢
蟹a衣期轍(齊微韻)迷提泥齊西-i
'蟹b'灰堆轍(齊微韻)杯陪雷回背-ei -uei
'蟹c'懷來轍(皆來韻)臺開財栽齋-ai
'蟹d'懷來轍(皆來韻)街鞋階偕諧-iai
人辰轍(眞文韻)昏伸人聞斤-en -in
人辰轍(侵尋韻)擒心吟陰林-en -in
'山a'言前轍(寒山韻)殘安間顔還-an
'山b'言前轍(桓歡韻)完冠酸寛官-uan
山c言前轍(先天韻)眠煙憐仙全-ian
'咸a'言前轍(監咸韻)男談三藍衫-an
'咸b'言前轍(廉纖韻)甜簾嫌炎嚴-ian
遥迢轍(蕭豪韻)桃高標橋妖-ao -iao
梭波轍(歌戈韻)哥羅波摩窩-e -uo
假a發花轍(家麻韻)茶沙牙霞誇-a
'假b'乜斜轍(車遮韻)些邪爹爺靴-ie
'假c'(車遮韻)遮車-e
尤求轍(尤侯韻)頭收仇休遊-ou -iou

上の韻類表のうち摂を更に分けたものについては解説が必要となろう。

まず遇bとは、中古魚虞韻(上去声を含む)の牙喉音・歯頭音と娘母・來母の諸字つまり北京語の-ü(居など)を指すが、それらの字が遇a の字(遇b 以外のもの)つまり北京語の-u(姑)と通押するか止ab 蟹a の字つまり北京語の-i(基など)と通押するかということも、分類の基準となる。なお止a は舌上音・歯音および日母を除く止摂開口字のこと。多くの方言で「遺季」など一部の合口字もここに入る。止b は止摂開口の舌上音・歯音。北京語でいえばzhi・chi・shi、zi・ci・si 及びer の類。説唱文学ではよく止a と通押する。止c は止摂合口字。北京語では-ei や-uei となる。

蟹a とは中古齊韻(上去声を含む)・祭韻・廃韻の開口字のこと。多くの作品で止ab と通押する。蟹bは蟹摂1・3・4 等の合口字(「外」など中古泰韻の一部の字を除く)のこと。北京語でいえば-ei や-uei となるもの、多くの作品で止c と通押。蟹d は「街皆」など蟹摂2 等開口の牙喉音の諸字を指し、それが「該」などの蟹c(蟹摂abd 以外、即ち北京語の-ai や-uai)と通押するのか、それとも「斜」などの假b(正歯音・日母を除く假摂麻韻3 等)と通押するのかが問題となる。北京語でいえば古い-iai の段階にあるのかそれとも新しい-ie の段階にあるのかという問題である。假c は「遮車捨」など假摂麻韻3 等の正歯音・日母のこと。假b(乜斜轍)と押韻する場合と果(梭波轍)と押韻する場合がある。

山a 山b 山c咸a '咸b'は『中原音韻』によって分けたが、明清以来の説唱文学を扱う場合、ほとんど必要のない区別である。本稿では特にことわらない限り山および咸は細分していない。ただし木魚書では山a山b 山c、および咸a咸b を区別する傾向がある。

曽梗w は「兄弘宏」などの曽梗摂合口字である。これらの字は『中原音韻』では東冬韻と庚青韻に分属。明代以降はほとんどとして扱われるので本稿でも一々曽梗w とはせず、の一字で示すことにする。従って本稿の曽と梗は曽梗w を含まないものとする。

止b は『中原音韻』で多く支思韻に属するが、「知笞癡」などの止摂開口舌上音の字は齊微韻に属する。

3.初歩的類型化

以上のうち、華南の個別の説唱文学を除き、山と咸、臻と深を分ける必要は普通ないであろう。曽と梗も、非入声の場合、合併しても差し支えない。 さて説唱文学で最もよく使われる韻類は臻深、曽梗、などである。これら諸類の字の通押状況によるだけでも初歩的な分類が可能である。例えば、大まかに言って、次のような状況が見られる。

  • 明刊説唱詞話や江南の弾詞・宝巻、広東の木魚書(および京劇)など:臻深=曽梗≠
  • 明の楊慎『二十一史弾詞』:臻深=曽梗=
  • 清初の木皮散客鼓詞(および敦煌変文や元雑劇):臻深≠ 曽梗≠
  • 清初の鼓詞や清中期の子弟書、現代の快板:臻深≠ 曽梗=(清末民国初の鼓詞も同様)

同じく鼓詞と名付けられていても以下の三種は状況を異にする。

  • 『彩雲毬鼓兒詞』:臻深=曽梗=
  • 『宣統復辟夢』『水滸傳鼓詞』:臻深=曽梗≠

このほか遇b止ab 蟹a(たとえば居魚と欺池齊)は鼓詞や子弟書などの北方の作品に多く見られる。呉語系の弾詞では遇a 遇b のみならず遇=果(たとえば無奴と哥和)の通用も見られる。木魚書では效の一部の字(刀など)が遇a (徒など)と押韻。明らかに粤語の影響であろう。

4.中古入声について

次に入声については、上の韻類のどれかに派入している場合と独立している場合とがあり、 それ自体分類の基準となしうるものである。弾詞・宝巻などの江南の作品では入声で押韻することがほとんどないとはいえ、押韻するとすれば入声同士で韻を踏むものと予想される。入声が上の韻類のどれかに派入するものは一般的に言って北方の作品である。

入声の派入状況を類型化するうえで最も役に立つのが、いわゆる文白異読に関連する通摂3等入声、江宕摂入声、梗摂2 等入声(および曽摂歯上音入声)、曽摂1 等入声の諸字の動向である。多くの作品で次のように二つの反映が見られるのである。参考のため北京語の韻母をピンインで付した。

通摂3等入声粥熟-ou,-iou
遇ab福俗-u,-ü
江宕摂入声嚼着-ao,-iao
濁托-e,-uo
梗摂2等入声蟹c白宅-ai,-uai
責白-e-uo
曽摂1等入声止c蟹b黑賊-ei
德國-e,-uo

それぞれ上の方を白話音型、下の方を文語音型と名づけることができよう。北京語でいえば、通摂3等の「六」に流類相当のliou と遇a 類相当のlu の二音、宕摂1 等の「薄」に效類相当のbao と果類相当のbo の二音、梗摂2 等の「柏」に蟹c 類相当のbai と果類相当のbo の二音、また曽摂1 等の「得」に止c 蟹b 類相当のdei と果類相当のde の二音が、それぞれ存在するような例である。

清初の鼓詞・木皮散客鼓詞では、江宕摂入声→果(脚着郭)の状況が見られる。子弟書では、江宕摂入声→效(着學薄)、江宕摂入声→果(着學薄)、および梗摂2 等入声→蟹c(白宅)、梗摂2 等入声→果(白)、および曽摂1 等入声→止c 蟹b、曽摂1 等入声→果の両方の状況が見られる。ちなみに元曲では、江宕摂入声→效、梗摂2 等入声→蟹c、曽摂1 等入声→止、の現象が広く見られる。なお董西廂諸宮調では「剥角」などのような江摂入声の字が(本稿で言う)假a と通押する。現代四川の説唱文学では文語音型のみの状況が見られるが、曽摂1 等・梗摂2 等入声が果ではなく假b に入るのが特徴である。

以上以外の入声は北方でそれぞれほぼ次のような派入状況を見せることが多い。参考のため対応する北京語の韻母のピンインを付す。

通摂1 等入声 遇a 撲哭 -u 臻摂1 等合口入声 遇a 突忽 -u 臻深摂3 等開口入声 止ab 蟹a 吉一 -i 臻摂3 等合口入声 遇ab 出屈 -u,-ü 山咸摂1 等入声 果假a 割合 -e,-uo,-a 山咸摂2 等入声 假a 瞎壓 -a,-ua 山咸摂3 等輕唇音入声 假a 發法 -a 山咸摂3 等入声(輕唇音と次の類を除く) 假bc 折舌 -e,-ie,-üe 山咸摂3 等合口入声(舌上音・正歯音) 果 拙 -uo 曽梗摂3 等開口入声 止ab 蟹a 席石 -i 曽梗摂3 等合口入声 遇b 域 -ü

5.皮影戯の韻について

ここで以上のような韻類を基準として皮影戯の押韻状況を分析してみたい。今回あつかうのは民国年間の排印本『燕影劇』(東洋文庫所蔵、全754 頁)である。読み物として鑑賞する限り、七言句を基調とする「唱」の部分を始めとして、ほとんど説唱文学と言ってもよいほどの劇本である。明刊説唱詞話の『花關索傳』と酷似する「唱」が現代安徽の儺戯で使われていることからもわかるように、もともと説唱文学と戯曲の関係は深いと言えよう。

まず問題となるのは韻の踏み方であるが、一般的な偶数句押韻(大部分は平声)の方式を採っている。「唱」の第一句(奇数句)が入韻することもある。特徴的なのは次のような押韻法が間々見られることである。

…一雙俊目神都定 望看奴家身上釘

天縁福凑休錯過 你須幇助我成功

助我清風與細雨

〔白〕小青你如此助我一陣清風細雨…(p2)

ここは「釘功」のように典型的な曽梗=の押韻が続くところであるが、「助我清風與細雨」のように非押韻句で一旦停頓し、そのままセリフに移ってしまうのである。セリフのあとでは既に換韻しているという点で戯曲一般の「入れゼリフ」とも異なるもの。このような押韻法が各処に見られる。これが説唱文学や戯曲の押韻法の中でいかなる位置を占めるのか俄かには決めがたいが、あまり見かけないことだけは確かである。たとえば民国初期の『桃花菴鼓詞』でも似たような個所があるが、セリフのあとで前と同じ韻が続いている点で皮影戯とは異なる。

もうひとつおもしろい句式がある。

失寶印

是渺茫

内有隱情

該我傷命

此乃天數定

人力不相當

前後封鎖未動…

このように一字ずつ増やしていく句式が数箇所に見られる。童謡の「寶塔歌」と類似するものと言えよう。千田大介氏の指教によれば、これは「三赶七」と呼ばれる皮影戯特有の句式である。『楽亭皮影戯音楽概論』(人民音楽出版社1991)に音楽・句式に関する解説があるとの由。ちなみに白居易にも一字至七字詩がある(中華書局本『白居易集』p1522)。

「百壽圖」(p218~224)の次のような韻の踏み方も興味深い。二人の神仙が交互に唱うところである(攢十字)。

…自盤古分天地四時興旺

生太極合兩儀八卦陰陽

按金木水火土五行方向

先君臣後父子三綱五常…

同じ韻類(ここでは江宕)に属する上去声と平声の字が交互に使われている。同様の押韻法は京劇にも見ることができる。

次に具体的な押韻状況を見てみたい。結論から言えばほぼ十三轍と一致しているので、各轍の名も併記した。韻字の列挙は300 頁までのものに限定した。入声と合韻(頁数を付す)については全体に関するもの。

曽梗= 中東轍

青通容紅層名公釘程情僧聽能攻行靈逢輕穹傾形明同升横生亭蹬睛風宗窮成驚中恭盅兄聲精綾平終寧忠冲迎扔冬哼坑功陵聖贏蒙騰空踪盈睜更營鬆氷誠凶庭廷擎從京盛鋒封卿洪戎怔奉疼

合韻:斟179 新179 辛420 心452 人492

江宕 江陽轍

郷香娘常郎當藏裳張詳庄黄傷岡梁樁強亡腔良彰忙央量茫方幇王床堂祥防蒼嚷雙棠汪長光亮簧缸陽匠行箱上妨賬粧坊傍房腸綱崗羊疆漿桑鴦獐筐揚場芳忘臓枉唐鎗康

合韻:完3 邊110

止ab蟹a遇b 衣期轍

提疑餘思居之衣啼齊嗣奇低脂依西皮知醫虚司裡稀魚機姿迷施離欺軀墀棋拘辭車意鶏梯泥吁時移

入声:的姪級滴吃激屈食一息席疾惜七戚尺急式實石隻識

合韻:飛490

止c=蟹b 灰堆轍

内類備背灰回妹歳

入声:得没德賊黑

合韻:怪55 風119 白321

遇a 姑蘇轍

湖圖無珠鋪孤呼胡奴壺楚狐吾夫如

入声:足速撲熟屋不谷服辱贖出

合韻:浮1 哪53 婦53 妻56 我56 漱56(「浮婦」のような流摂唇音の遇摂化は広く見られる現象)

蟹cd 懷來轍

哉臺腮歪栽排開來獃挨才偕階該乖懷埃埋哀界咳財齋釵猜衰材

入声:白宅摔拍責摘擇窄

合韻:岩10

臻深 人辰轍

眞嗔林伸心聞人云身深門焚神君根臨存珍侵們文分倫恨陰昏擒斤呑恩吟論紛塵禁輪尊銀巡忖民姻裙春今貧墳羣沈音雲孫掄臣尋親痕勤勲新因軍

合韻:伶116 拚129 迎149 聲289 名515 扔中情554 丁556 睛557 行558、言289 憐294

山咸 言前轍

言酸寃添前憐肝寒端般園殘鮮男歡連邊間圓年短遠坎眼淺顯敢險閃罕喊俺撿顔環衫三縁烟關全娟蓮丹番眠聯擔還傳山盤難天仙剜寛然懸坦攔員翻掀捐泉纒瞞元原咱顚乾田餐安賢玩延先鸞點臉觀嚴攢冠虔凡穿官錢煎煩藍淹喧完牽拴篇尖班千板染掩款綻轉緩膽滿斬鞍團潭晏川漣杆堪談宣竿看殿偏謙權

合韻:同54 定106 籠168、罷107 德107 歳152 彩230 愛頼456 海684、色109/230/684 百683(「彩愛頼海色百」の入韻はr化に関係あるものか)

效 遥迢轍

簫橋逃夭標了妖鰲桃苗姣熬曹咬刁高嬈毫腰描遭饒勞較消瞧梢遥捎蹺窰抛挑郊滔

入聲:薄學酌着惡落

合韻:手293

果=假c 梭波轍

窩挪麼哥羅何魔婆捨車梭歌娥多和波

入声:割活惡説薄得佛合賊磕着拙捉奪撥白剥樂客擱餑桌撤托

合韻:邪哈121 夫172 謀204

假a 發花轍

茶媽家牙誇抓拿嘉麻沙訝花叉爬芽

入声:法達八答插發煞搭撒乏殺扎髮哈瞎疸溻拉薩軋紮雜

合韻:他7 娃7 差7 斜9 偕9 涯67 麼136 罷216 挪550(「他娃差涯罷」などは多くの方言で假摂2 等と同様の対応を示す)

假b 乜斜轍

邪爹

入声:絶闕咧別撇旋貼穴接噦蝎缺噎節折

合韻:壘273 着429

流 尤求轍

流頭仇休勾收究遊由秋謀愁猴週修優逑眸投透侯叩拗羞毬儔樓牛甌留悠求

入声:熟粥

合韻:抓23 親103 來268 踢278 刨599

6.皮影戯の韻のまとめ

以上をまとめれば以下のとおり:

  1. ほぼ十三轍と一致
  2. よく使われるのは山咸、江宕、曽梗=通、臻深
  3. 非入声の場合、曽梗=通≠ 臻深(個別の例外を除く)
  4. 入声の派入状況
    1. 通摂3 等入声→流と遇ab
    2. 江宕摂入声→效と果
    3. 梗摂2 等入声→蟹c と果
    4. 曽摂1 等入声→止c 蟹b と果
  5. 假c の「車」などは果と押韻(-ie でなく-e や-o のような韻母が想定される)
  6. 蟹d の偕や階などはまだ蟹c と押韻(-ie でなく-iai のような韻母が想定される)
  7. 「謀」が流だけでなく果にも入る

この押韻状況と最も近いのは説唱文学の子弟書である。1~7 までそっくりである。たとえば皮影戯でも子弟書でも江摂入声の「學」が效類に入るが、これは北京語でいえばxiao2 に相当し、北京語ほか北方官話の白話音の特徴である。現代北京語ではもうほとんど使われない音であり、6 の状況と合わせ、皮影戯の韻がやや古い段階の北京語(北京語に基づくと仮定した場合)を反映することを物語ろう。熊1999 によれば子弟書はほぼ18、19 世紀の北京語を反映するものである。ただし6 の状況だけならば京劇にも見られるものである。民国初期のいわゆる「老國音」でも「皆鞋」などには-iai に当たる注音がなされている。北方官話のその他の方言が古い段階の状況を保存し、皮影戯がそれに基づくと見ることも可能である。皮影戯によく出てくる文末の語気助詞「咧」も北京語ではあまり使われないものである。語彙・文法の問題とともに今後の課題としたい。

清初の木皮散客鼓詞と清初の鼓詞は、劉階平編著の『木皮散客鼓詞』『清初鼓詞俚曲選』(正中書局)による。清末民国初の鼓詞は以下の家蔵石印本による:『金陵府鼓詞』『説唱袁世凱風流遺史』『楊貴妃全傳説唱鼓詞』『桃花菴鼓詞』『林黛玉葬花説唱鼓詞』『英雄涙國事悲全集』。弾詞は家藏の『雲外飄香』(呉語系、光緒20 年)、『前笑中縁金如意』(呉語系、光緒刊、上海書局)、『二十一史弾詞』、『娯蘐草弾詞』(光緒刊)、李伯元『庚子國變彈詞』(上海良友圖書公司、1935)、『三國志玉璽傳』(童萬周校點、中州古籍出版社、1986)、宝巻は風陵文庫藏『烏金寶卷』と家藏『梅花戒寶卷』、木魚書は『花箋記』(渡辺浩司氏校本、私家版)と家藏『包公審郭槐龍鬚帕記』(五桂堂)、子弟書は『子弟書叢抄』(上海古籍出版社、1984)、現代山東の説唱文学は『山東傳統曲藝選』(山東人民出版社、1980)現代四川の説唱文学は『四川曲藝選』(四川人民出版社、1981)による。皮影戯は千田氏蔵の石印本『青雲劍影詞』も参照。句式や押韻の状況は本稿の皮影戯とほぼ同じである。なお福建の「歌仔册」などの説唱文学の場合、本稿の韻類のみでは処理しきれないこともあろう。

参考文献

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  • 廖珣英1963 關漢卿戯曲的用韻、『中國語文』19634
  • 廖珣英1964 諸宮調的用韻、『中國語文』1964-1
  • 羅常培1950 『北京俗曲百種摘韻』來薫閣書店
  • 王順隆1998 「潮州歌册」研究中的幾個問題、『文教大学文学部紀要』11-2
  • 呉曉鈴1953 談談“快板”的轍韻、『中國語文』1953-2
  • 謝雲飛1992 皮黄科班正音初探、『聲韻論叢』4
  • 熊燕1999 “子弟書”用韻研究、『語言學論叢』22
  • 張清常1989 關於京劇音韻的一些問題、『語言文字學術論文集』知識出版社 周祖謨1989 變文的押韻與唐代語音、『語言文字學術論文集』知識出版社