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『癸辛雜識』にいう。


梨園の老楽人が次のように言うのを聞いたことがある。「おおよそ大きな宴席では、音楽をはじめるとき、必ずはじめに『引子』を演奏する。大石調引子であれば、初めから終わりまで、あらゆる曲や歌舞が、すべて大石調となる。あらためて別に引子を演奏して、はじめてそれに従って(調を)変えることができる。」また言うには「おおよそ宴席(で音楽)が始まるとき、ある曲は上の音、ある曲は工の音からはじまるが、しかし必ず演奏する全ての曲がみな同じ音からはじまらなくてはならない。これを『諧和』という。また、曲の末尾がバラバラで揃わなければ、これを『不和』といい、必ず言い争いや不愉快なことがおこる。いろいろと確かめてみたが、そうでないことはなかった。」ここから推測するに、音楽が政道の乱れに関わるというのは、出鱈目ではないようだ。


(千田)

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Last-modified: 2016-08-19 (金) 16:30:40 (1188d)