中国伝統劇解説/京劇『智取威虎山』

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  • 林海雪原

解放戦争初期、東北地区解放軍某団の参謀長﹒少剣波は、三十六人の小分隊を率いて、山林・雪原に分け入り、奶頭山土匪の武装を解除し、また威虎山の座山雕の土匪集団に攻めかかったが、威虎山は地勢険峻で、彼我の力には大きな隔たりがあった。我が軍の偵察隊長﹒楊子栄は土匪の胡彪に扮し、“連絡図”を献ずることに名を借りて、威虎山に仲間入りする。楊子栄は追究を切り抜け、信任を勝ち取る。座山雕は図を得たことを喜び、楊子栄を弟分として“老九”と呼び、副隊長に任じた。楊子栄は機をうかがい、情報を送った。時に、拘禁されていた匪賊の欒平が逃走して山に登ってきて、座山雕の前で楊子栄を指弾した。楊子栄はこの生死の危機において、革命軍人の大智﹒大勇を発揮し、欒平に勝利して死地に追い込んだ。座山雕は大いに百鶏宴を催し、楊子栄は匪賊どもを盛りつぶした。少剣波は小分隊を率いて殺到し、匪賊どもを一人も残さず全滅させた。

  • 上海京劇院編。1694年6月、李仲林﹒紀玉良﹒王宝山﹒沈金波﹒謹永年﹒劉斌昆等演出。