中国伝統劇解説/京劇『洪羊洞』

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  • 孟良盗骨、三星帰天

楊継業は遼国に没し、遺骨は洪羊洞中に収められていた。継業は息子・六郎延昭の夢枕に立って、遺骨を取りに来るように言い付ける。六郎は義兄弟でもある部将・孟良を派遣するが、同じく義兄弟の焦賛はそれに不服で、ひそかに後をつけて遼国へ向かった。洪羊洞の番人・程宣は宋人であり、事情を知って孟良を通した。それに従って洞窟に入った焦賛は、孟良の胆力を試そうと、間者を捕まえろと叫んで後ろから捕まえる。驚いた孟良は板斧で焦賛を斬り倒すが間違えに気づき、遺骨を程宣に託して自刎して果てる。

義兄弟の孟良・焦賛の死を知って、楊六郎は悲しみに病を得る。八王・趙徳芳は見舞いに訪れるが、途中猛虎に遇い射殺したが、それこそは六郎の将星であった。六郎は八王殿下・佘太君・楊宗保らの見守る中、息を引き取る。

  • 別名《孟良盗骨》《三星帰天》。物語は小説《楊家将演義》第四十四・五回に見える。また、元の朱凱に《昊天塔孟良盗骨》雑劇がある。