長安大戯院夜戯 †
春草闖堂 †
- 中国京劇院
- 呂慧敏
- 春草
- 張晨
- 李伴月
- 徐孟珂
- 胡進
- 張小清
- 李仲欽
この劇ははじめてですねえ。莆仙戯から移植したのの初演は、たしか李鉄梅な劉長瑜でしたね。 プログラムに芸術指導として名前が出てるし。すると、呂慧敏は劉長瑜の弟子かな? 全体としては、お気楽かつご都合な喜劇ですが、まあ、徹頭徹尾笑わせて飽きさせない造りになってますね。 その分、唱の聞き所は少ないのですが、今の京劇ナレしていない観客には、こういう情節戯にかぎるのでしょう。
さて、呂慧敏、声はなかなか出てたし、做もそれなりによかったです。水袖も上手いんだけど、欲を言えば 袖のカタチをもう少しきれいにまとめられるようにがんばってほしい。あと、セリフのとちりが一カ所ありましたねえ。 身のこなしとか表情の作り方とか、ホント、劉長瑜っぽかった。顔だちも丸顔系で似てるかも。で、劉長瑜っぽい、 というのは、様板戯っぽい、というのに通じるわけで、老戯をやる場合には一歩間違えると下品に見えてしまう危険性をはらん でいるかなと。ちと説明しにくいんだけど、例えば、左手でハンカチ持ちながらうたっているときの、暇な右手のフトした気を 抜いた動作の端とかに、フト隙を感じてしまうんですよねえ。まー、このあたりはあと五年十年経験を積むと良くなっていく ことでしょう。
徐孟珂は、なかなか見せてくれました。抬轎のところは、きれいに揃っていて、さすがは中国京劇院と 思わせるモノがありましたねえ。
張晨は、今ひとつ声の厚みがないなあ。
張小清は、衰派としてはいいかも。
雑記 †
北京晩報の記事によると、右安門外で草台戯やってるみたいねえ。今度、見てくるかなあ。