2004-05-15

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雑記

雑文/大学での京劇公演

大学での京劇上演

近頃の京劇上演ですが、大学での低価格上演が増えているようですね。今日(2004/05/15)の信報戯劇電影週刊には、中国京劇院の大学巡回公演の記事とか、交響劇詩梅蘭芳を北京京劇院が北大の百年記念講堂で公演する計画とかが載っています。

前者の記事によると、観客を増やすために大学公演はたくさんやりたかったが、資金的に難しかった、ってことのようです。ということは、こういう事業に出資する企業が近年になって現れ始めたということなのでしょう。伝統劇の観客育成という観点からすると、もっとこういう機会を増やすべきでしょうし、北京であれば、小学校・中学校段階から鑑賞教室などを開くように活動してもいいのではないかな。

もっとも、北大では、今や伝統演劇の研究者は皆無で、京劇の講座は心理学だかのキョージュが担当しているんだとか(涙)。今の教員たちは、様板戯世代が多いのでしょうが、それにしても悲しい現状ですなあ。伝統劇が衰退するわけです。

雑文/中国のIT雑誌

IT雑誌

中国のIT系雑誌も色々と数が増えていますねえ。

昔からある雑誌だと電脳報が有名ですねえ。総合雑誌でITニュース、ハードからゲームまで幅広く扱っていますが、ハウツー的な記事も多いです。日本の雑誌で言えばパワレポみたいな感じですが、ただ、特集記事がなく、個別の記事がバラバラのっているので散漫に思えます。

雑誌が増える、ということは、専門に分化するということであり、PCゲーム系雑誌、ショッピングガイド系雑誌、さらにはデジカメ・DV専門誌の数碼生活なんてのもあります。

私はゲーマーではないし中国でハードウエアを買う気もあまりないので、このあたりの雑誌はあまり食指を動かされません。面白いのは、ちょっと堅めの業界ニュース系雑誌ですね。近頃買っているのは以下の二種類です。

IT時代週刊
広東系の雑誌です。中国のIT企業の裏側をえぐる記事やコラムが多く、読み応えあります。
互聯網週刊
こちらは北京の発行です。IT業界全般について載せていますが、インターネットとうたうだけに、ネット・ケータイがらみの記事がメインです。

雑文/口袋書

口袋書

ここ一ヶ月ほど、北京の各誌で口袋書取り締まりの話題が多い。口袋書、直訳すればポケット本、文庫本ということになろうか、街角の新聞・雑誌の攤子や俗向け書店で販売されているB6~A6判ほどの大きさの書籍である。主なターゲットは児童生徒で、内容は台湾・香港で出版されている漫画や小説なのだが、大多数は日本の漫画の翻訳である。もちろん、謎版。

それがなぜ取り締まりの対象になっているかといえば、著作権法違反であるから、というわけではなく、性的描写にあるようだ。日本の青少年誌ではセックスを描くのは既にタブーではなくなっているが、中国は勿論それほど開放的ではない。口袋書漫画の堂々としたセックス描写を見て、このようなエロ漫画を児童生徒に読ませるわけにいかない!ということで取り締まりとなっているようだ。

Googleしてみると、2001年頃には既に問題が指摘され始めているが、学年末・入試シーズンを控えたここしばらく、各地で取り締まりが強化されているようである。

これも、北京・上海で大学進学率が70%を超えるなど、児童生徒をめぐる社会環境の大変化の一端なのであろう。その意味で、日本の『ハレンチ学園』をめぐる有害漫画論争をただちに想起させる。

http://news.xinhuanet.com/newmedia/2004-05/12/content_1465147.htm

http://www.bjd.com.cn/BJWB/20040429/GB/BJWB%5E11688%5E7%5E29W829.htm

(2004/05/15)
著作権

信報5/15:孙楠东家向盗版商索赔30万

こういう、公然発行謎版商品は、買う側としても対処のしようがありませんな。そうでなくても近頃の謎版DVD、出版社名・バーコード明記のものが多く、きちんとケースにパッケージされると、もはや判別不能でトホホなのに。