2004-10-07

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IT時代週刊 04/10/05 斜め読み
カバーストーリー:闘法記 AMD&Intel

MPU業界の巨人Intel、たび重なる挑戦に敗れつづけたAMD。Intelの64ビットMPU戦略の失敗は、AMDにかつてない反撃の好機を与えた。AMDは中国戦略を再構築し低価格を武器に中国市場の制覇を目指しているが、Intel Inside基金と整備された販売チャンネルを擁するIntelの抵抗も強力で、中国PCメーカーの苛烈な陣取り合戦になっている。2004年はAMDの33年に及ぶ挑戦のターニングポイントとなるか、あるいは再び敗れ去るのであろうか。
[bigsmile]2004年4・5月最終週のAMD・IntelのデスクトップPCシェア比較グラフを見ると、トントンにまでなっているんですねえ。もっとも、ノートやサーバまで入れると、Intelがまだまだ圧倒的に優勢なようです。ともあれ、寡占状態は望ましくないので、AMDには頑張ってほしいモノです。

ニュース・記事
全国6000万の小霊通、本日よりショートメッセージ互換に
9/27、小霊通の二大キャリア中国電信と中国網通がショートメッセージの相互通信サービスの開始を発表。小霊通の単純な通話機能のみに飽き足らないユーザーの増加にあわせ、今後、さまざまな付加機能を提供していく予定。
[bigsmile]小霊通、つまりPHSですね。本体価格がGSMの半額程度、定額通話料制度などの価格的優勢によってユーザーを大きく延ばしています。中国では来年にも3Gの投入が予定されており、PHSには未来が無いと言われていますが、でも価格を考えると、意外とPHSも生き残るんじゃないかという気もします。
国内電子ゲームの区分規格制定 三等級が設けられる
9/26、中国青少年ネット協議会ゲーム専門委員会が成立し、『中国青少年協会健全ゲーム推薦基準』が公開された。暴力・セックス・ホラーなどの五項目の静的評価指標、およびダイアログの礼儀正しさ、青少年の心身保護への配慮など七項目の動的指標から構成され、それぞれ中学生向け・高校生向け・18歳以上向けに相当する三等級に評価する。基準は、http://www.game315.com/yxfj/にて公開中。
[bigsmile]「18禁の表示は、子供達の興味を喚起するだけかも」と評されていますね(笑)。日本における酒・タバコの未成年者への販売問題もそうですが、結局、小売店と親の監視が無い限り、こういう規制は意味を持たないんですよねえ。
スパムメールサーバ、韓国が中国を抜いて首位に
Commtouchの最新調査によると、スパムメールサーバのシェアは、韓国が46.87%で首位、中国は31.75%の二位に後退した。中国のシェアは、二ヶ月前の70%以上から30%もの大幅低下。
[bigsmile]確かに近頃はハングルのスパムも結構届きますねえ。6月頃から、エロサイトなど、違法サイト・鯖への取り締まりキャンペーンをやっているわけで、おそらくその成果が出たのでしょう。それに、スパムフィルター、中国からのメールを無条件に弾くものが多いので、中国から発信するメリットが薄れている、というのもあるのかも。それにしても韓国、もうちょっとしっかりせんか!
ケータイ小説の潜在的危険性
近頃、中国の携帯キャリアの付加サービスとして、ショートメッセージ小説『城外』が登場した。都市における不倫をテーマにしたものであるが、著作権保護・青少年健全育成といった危険性も秘めている。
[bigsmile]こういう小説が選ばれるのは、ちかごろ功利主義の前に総崩れな中国文壇の状況のあらわれでもあるのですが、中国語エロ小説や日本のAV映像、ネット上では見たい放題なわけで、今更、の感が強いですねえ。
淘宝、強姦式広告は何時終わる?
アリババ系のC2Cサイト淘宝のブラクラ的なポップアップ広告が煩わしい。ライバルの易趣が主要ポータルのポップアップ広告を独占してしまったためのやむにやまれぬ挙であるようだが、しかし、ブランド確立の上で果たして有利に働くだろうか。
[bigsmile]XP SP2・Googleツールバー、両方入っている寨主の環境では、全然気づきませんでした(笑)。
グローバル企業に中国ソフトハウスの資格を与えるべきか?
先日発表された最新の「政府ソフトウエア購買」企業目録に、論争の的となっているグローバル企業が掲載された。しかし、昨年公布された『政府購買法』第十条に、政府購買では本国の物品・工事およびサービスを優先して考慮する、との規程がある。背景には、アメリカが海賊版問題やWTO規定違反と絡めて圧力を強めていることがある。また、グローバル企業が独自にあるいは合弁で中国に設立した企業の製品を国産品と見なすか否かも議論が分かれている。
[bigsmile]中国は、国内産業保護育成のいとまなく、グローバル化の波に洗われざるを得なかった点、確かに大変なんですよねえ。ただ、WTOに加盟して、外圧により国内の悪弊を打破しようという戦略を選んだ以上、もはやそのゲームルールに従わざるを得ないワケですな。それにしても、海賊版問題は、いろいろな点で中国のアキレス腱になっていますねえ。
波導の自動車製造、多角化に失敗
中国携帯のトップメーカー波導は、9/1、南汽への投資引き上げを発表、また一つ、無謀な多角化失敗の典型例が増えた。携帯業界が大量の不良在庫をかかえ利益率が大幅に低下する中、核心技術開発が必要であろう。
[bigsmile]中国では、核心技術云々がよく言われますが、しかし『互聯網週刊』の04/09/20号にあるように、問題は提供された核心技術と規格化された製品組み立てだけに頼る製品開発そのものにあるんじゃないかな。そりゃ、規格の特許を握れば居ながらにしてガッポガッポと金が入ってくるけど、それには高度な技術力とグローバル戦略が必要になる上に宝くじなワケですからねえ。
ネットゲーム:朝日産業の斜陽?
2002年、盛大と網易はネットゲームの金脈を掘り当てた。そして2004年、斜陽がはじまった。ネットゲームをめぐる、情報産業省・文化省と出版署の縄張り争いの激化は、投資心理に影響を与えている。また、ネットゲームプロバイダは、2002年の20社から140社にまで激増しており、利益率の低下と淘汰とがはじまっている。また、大多数のネットゲームは、中国企業が韓国ネットゲームの国内代理となっているものである。中国企業の開発能力の強化が今後のポイントとなろう。
[bigsmile]記事に書いてありましたが、核心技術を握れっていうのは、一昨年あたり日本の大手電機メーカーとの間で発生した、中国家電メーカーDVDプレーヤーの特許権未払い問題が大きく影響しているんですね。まあ、核心技術と言わずに、製品開発能力と言えば、まったくその通りだと思うけどね。