MS Office多言語処理の必須アドイン †
MS Officeは世界各言語バージョンが発売されている。 Office 2000以降、Unicodeの全面的な採用によって、 プログラムの中核部分は各言語版で共通化されているが、 しかし、各言語独自の機能も数多い。
例えば校正機能。日本語版Officeでは日本語・英語にしか対応していないが、 英語版には英語しか入っていない。一方、 ドイツ・フランス語版などには勿論当該言語の校正ツールが付属している。
MS Office Proofing Toolsとは、このような各言語版Office独自の拡張機能 を抽出して一つにまとめて、他の言語版のOfficeからでも利用できるようにしたものである。 追加される機能は、以下の三種に大別される。
- 辞書・文法ツール:グラマー・スペルチェッカー、類義語辞書(シソーラス)、翻訳辞書など
- フォント:各言語版Officeの追加フォント
- 各言語独自のツール
Proofing Toolsの導入によって、日本語版Officeで欧州諸語混在文のスペルチェックなども簡単に 実現されるのだ。
Proofing Toolsの中国語関連機能 †
多言語機能、ということで、大半はWord関連の機能である。
ワードブレイク機能 †
単語の自動認識機能。ルビを振るとき、自動で単語を認識し、それによって破音字にも正確に 自動でルビを振ることができる。
中国語の翻訳 †
簡体字と繁体字との相互コンバート。辞書機能を持っているため、发と發髮なども 正確にコンバートできる。
スペルチェッカー †
ハッキリ言って、あまり使い物にならない。
追加フォント †
Proofing Tools 2002/2003では、簡体字版の追加フォントは以下の通り。
- Ext.Bフォント
- Simsun (Founder Extended)(方正超大字符集):UnicodeのエクステンションB領域に 対応した漢字約六万字収録フォント。
- GBKフォント
- YouYuan(丸ゴチ)
- STFangsong(宋体)
- STKaiti(楷書)
- STSong(宋体)
- STXihei(細ゴチ)
- STZhongsong(中宋体)
- GB2312フォント
- STcaiyun(白抜き太丸ポップ)
- STHupo(太丸ポップ)
- STLiti(隷書)
- STXingkai(行書)
- STXinwei(魏碑体)
残念ながら、繁体字の追加フォントはない。台湾版Windows標準の標楷体を、何らかの カタチで提供してもらいたいものだ。
Proofing Toolsの購入 †
国内の販売店 †
Proofing Toolsは、日本マイクロソフトがサポートをいやがって国内向け正式商品 として発売しなかったらしく、輸入盤ソフトとして販売されている。
秋葉原では、Laoxの英語ソフト売り場が常に在庫していて便利。このほか、T-Zone、 ビックカメラにあった、との情報もある。
通販 †
最新のOffice Proofing Tools 2003は、オンライン書店として知られるアマゾン (http://www.amazon.com/)で購入することもできる。おすすめ。