中国伝統劇解説/曲劇『陳三両』 の変更点

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明の正徳年間、山東臨清州の進士・李九経は、家族をつれて上京し、家の財を傾けて、奸臣﹒劉瑾に官職を求めた。しかし、劉は官位を別人に売り渡し、九経夫婦は憤りのあまり報恩寺で死んでしまう。娘の素萍は、身を売って父を葬り、余った金を寺僧に渡し、弟﹒鳳鳴の学資とする。素萍は遊郭に身を落としたが、文を売っても身は売らず、文を三両で売ったため、陳三両と呼ばれた。ある日、油売りの陳奎と出会い、弟に収め、遊郭で学問をさせる。後に陳は都に上って科挙を受け、状元で合格する。やりて婆は、陳奎の勢いを恐れて、ひそかに三両を宝石商の張子春に売り渡す。張は三両をつれて帰郷するが、途中滄州で、三両は随行することを拒んだ。そこで、張は州知事に賄賂を送り、無理に従わせようとする。州知事は三両を拷問にかけるが、三両は屈しない。そしてついに、知事が弟の李鳳鳴であることが判明する。鳳鳴は後悔してやまなかった。おりしも、巡撫となった陳奎が滄州を訪れ、三両を赦して、鳳鳴の不義を責め、ついに姉弟は団円する。
-《豫劇伝統劇目匯釈》から。豫劇、河南墜子、秦腔などにも同様の出し物がある。