中国伝統劇解説/京劇『汾河湾』

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  • 一隻鞋的故事

唐の薛仁貴は、妻の柳迎春と別れて高麗征伐の軍に身を投じ、多くの奇功を建てて元帥にまで出世する。十八年後、仁貴は凱旋して単身妻に会いに行く。途中、汾河のほとりで雁を射る子どもと出会うが、突如襲いかかる猛虎を射ようとして、誤って子を射殺してしまう。家にもどった仁貴は、迎春の寝台の下に男の靴があるのを見て、妻の貞節を疑い、問いつめる。迎春はひとしきりからかった後に、別れた後に生まれた子・丁山のものであると打ち明ける。仁貴はそれが先程誤って射殺した子であると知り、夫婦は悲嘆して遺体を探しにゆく。

  • 物語は《説唐後伝》に基づく。《一隻鞋的故事》の題で梅蘭芳らが訪米公演した。