中国伝統劇解説/京劇『洪荒大裂変』

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《洪荒大裂変》は五千年前の上古未開の時代(洪荒)を背景に、治水英雄大禹のイメージを作り、中華の祖先たちが、艱難に耐え創業し、万難を恐れず、人類の幸福のために、私無く全てを捧げた大いなる畏なき精神を、表現している。

本劇は大禹が治水にあたって、三度家の前を通り過ぎたが、入らなかったという神話伝説に基づき、併せて多くの上古史料を参照して編したものである。

劇の粗筋:五千年前、中華の大地は洪水に悩まされていた。治水英雄の大禹は天下の部族と結盟し、塞ぎ止めるから導き流すに治水方法を変えた。それが天帝の怒りに触れ、妻は石に化して死んだが、石を裂いて子が生まれでた。大禹は困難を恐れず、再び天下九州の部族と結び、斧を鍛え、山を裂き、川を開いて洪水を導き、ついに治水の大事業を完成させた。

  • 徽班晋京二百周年記念北京公演にて上演。
  • 志淦、文軍の《大禹治水》に基づき改編する。
  • ビデオの箱の解説から。