中国伝統劇解説/河北梆子『蝴蝶杯』

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明代、総督﹒盧林の子、世寛は家僕を引き連れて亀山に遊んだが、むりやりに山椒魚を買おうとして、犬を放ち老漁師の胡彦の両手にかみ付かせたうえに、殴り殺してしまう。通り掛かった江夏知県の田雲山の子﹒玉川は義侠心から世寛を殴り殺すが、盧林が各地に手配を回したため、逃れて長江の岸にたどり着いた。折よく胡彦の娘、鳳蓮と出会ってその舟に隠れ、玉川は蝴蝶杯を聘に鳳蓮と結婚を約して去って行った。盧林は玉川が捕まらないので田雲山を斬ろうとしたが、鳳蓮が大堂に闖入してきて無罪を証明し、田雲山はたすかる。後に盧林は命令により討伐に赴くが、敗戦する。その地に逃れていた玉川、盧を助けて敵を破り勝利をもたらす。盧林はその恩に感じて、娘の鳳英を玉川に与える。玉川が鳳蓮と鳳英の二人と結ばれ大団円となる。

  • 前半は《遊亀山》とも呼ばれる。