民族文化宮大劇院:余音三日夜戯 †
- 上海京劇院
活捉 †
- 徐孟珂
- 張文遠
- 熊明霞
- 閻惜嬌
この劇、京劇は初めてかも。
徐孟珂は前に上海で見た気がするなあ。身段や表情はなかなかにいいですが、いかんせん、説白が京白じゃなくて、蘇白っぽいのに違和感を覚えるなあ。まあ、このあたりは好みでしょうけど。それにしても、仕草と表情を重視した、海派っぽい劇になってますねえ。全体としては、まあまあなできでしたね。徐孟珂、耍髮を二カ所ミスってたけど。
失空斬 †
- 王珮瑜
- 孔明
- 高明博
- 司馬懿
- 任広平
- 馬謖
解放後、戯曲学校を経て正規に育った初めての坤生、王珮瑜の北京初公演。余派なので、余音三日、なのね。題字は劉曾復。前宣伝が行き届いており、また、チケットもだいぶん配られたのか、客もそこそこ入っていました。客席の前ブロックが八割がたうまってましたし、全体に反応も良かったですねえ。
さて、王珮瑜、余派の自由闊達な感じは良く出ていますね。吐字も分明でした。全体としては悪くありません。聞かせどころの気合いを入れた時の声量はいいのですが、ただ、全体としての声量は小さめだなあ。マイクのミキシングも良くなかったのかもしれませんが。また、これは梅保玥などもそうだったので坤生の限界なのでしょうけれども、低音の倍音が響かないので声質が薄くなってしまい、甜潤、という味に欠けますねえ。まー、余派というと、私はどうしても孫岳さんの声を思い出しちゃうワケで……。あとは、もうちょっとタッパがあるといいんですけどねえ。
そのほかでは、高明博はまあまあでした。
しかし、衣装などは海派だなあ、と思わせますねえ。違うんだよねえ、やはり。