- 瓊林宴
宋の時代、范仲禹は科挙受験に上京し、試験が終わった後、親戚を訪ねて南山を通り過ぎたが、妻と子がはぐれて行方しれずになってしまう。土地神は玉帝の詔を奉じて樵に化し、妻が太師・葛登雲にさらわれたことを告げる。仲禹は妻を捜しに葛屋敷に赴くが、登雲は否認し、仲禹はそれを信じ込み、その夜は葛家に泊まることにした。登雲は葛虎を派遣して仲禹を殺させるが、失敗し。逆に神に殺されてしまう。登雲は知らせを聞いて、仲禹が人を殺したと誣告し、護衛に命じて打ち殺させ、箱に収めて、郊外に運んで焼き捨てさせた。科挙の結果が発表され、范仲禹は状元及第であったが、恩賜の祝宴・瓊林宴に現れなかった。そのため、試験結果の連絡役は命を奉じて各地を探し回ったが、路銀を使い切っても仲禹の行方は知れなかった。二人はそこで追い剥ぎするが、そこに葛家の護衛が箱を担いできて、二人に打ち殺される。二人が箱を開けると、范仲禹は息を吹き返したが、驚きのために発狂していた。
- 別名《瓊林宴》。明伝奇に《瓊林宴》あり。物語は《三侠五義》にも見える。