2004-11-05

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互聯網週刊 04/11/1 斜め読み

先週号は、まるまる一冊、中国商用サイトトップ百の特集で、イマイチだったのでパス [smile]

カバーストーリー:鍵の開いた3Gの門

3Gそのものへの疑問の声はもはや消えさり、3Gの導入は時間の問題となっている。中国国内のメーカー・キャリアにおいても、如何なる方式で3Gに参与するかが問題となっている。
[bigsmile] キャリアはCDMA1xを擁する聯通が一歩リード、端末は海外メーカーが強い、って具合のようですね。同特集の中国通信市場予測によると、3Gのサービス開始予測は2007年、ネットワーク建設などもあるので、まだだいぶ時間がかかりそうですねえ。

ニュース・記事
黄光裕、調査団を率いて訪日
長者番付トップに輝いた国美の黄光裕氏が、国美の全国28部門のトップ全員と共に訪日し、東京で会議を開いた。目的は、日本の小売業の視察、および松下・SONY等の幹部との会談にある。国美が東南アジア各国、さらには日本に進出するための第一歩か。
[bigsmile] 中国国内の小売業への直接投資がもうすぐ解禁されるだけに、小売業界にはさまざまな動きが出ていますねえ。でも、国美の日本進出は、現実的には不可能でしょう。あるとしたら、日本の家電販売店の買収による、参入かな。まー、そういう投資拡大は大歓迎でしょう。
李栄融、国営企業改革への態度を表明
10/25、国家資産委員会の李栄融主任は、目下の状況下で国有および国が株式を保有する企業で、経営陣がMBOおよび株式保有すべきでない、中小企業についても、株式保有の際には公正かつ債権者・労働者の合法的権益を保護しなくてはならない、と表明した。
[bigsmile] これは、郎咸平問題に対する、国家部門責任者の公式見解、というふうにも取れますねえ。
学術界・産業界でデジタル著作権紛争
三ヶ月前、中国社会科学院知的財産権センターの鄭思成らが、著作を無断で公開されたとして、書生之家デジタル図書館を訴えた事件で、書生之家側は閲覧ソフトを無許可で使用したとして鄭思成らを逆提訴した。この事件は、一対一で契約する伝統的版権処理方法がデジタル図書館のコスト増を招いており、デジタル時代の需要に合わなくなっていることを示している。
[bigsmile] このような、個人の利益よりも全体を、という論調が出てくるあたり、近代国家を目指している中国らしいですな。しかし、そういう国際的な著作権のあり方と隔絶した処理は、さすがに難しいでしょう。輸入書、さらには国外原本の影印などの扱いがからみますしね。
IT小売業に肉弾戦の狼煙
10月23日、中国最大の家電販売チェーン国美電器は、中関村での大規模店オープン果たした。同時期に、南京の珠江電子街では、華東地域を中心に急拡大を続ける全国最大のIT小売企業、宏図三胞が、国内最大の単独ITショップをオープンさせた。変革を迎える中国の小売業界にあって、IT販売においても、市場状況に敏感に反応した価格・品揃えに優れる伝統的な電脳城と、大規模仕入れによるコスト削減や均一化されたサービスを武器とする新興の電器販売チェーンとの競争が激化しつつある。
[bigsmile] 「北京の市場の最大の特色は、規範性に劣るところである」という宏図三胞の社長の言、なるほど、と思ってしまいますな [smile]。南北の経済格差の反映、でもあるわけですが。まあ、PCハード市場も、ここ一二年でショップマシンからメーカーマシンへの大転換が起きているわけで、中・長期的には家電チェーンが圧倒的力を持つようになると思いますねえ。
国内資金の新たな流れ
中国金融当局による景気調整は、初期的には成功を収めたが、9・10月には再び景気過熱の傾向が見られ、マクロ調整の限界を露呈している。その原因は、銀行の貸し出しが圧縮する中、企業は民間の闇金融からの資金調達を増やしていることにある。現在、温州の民間融資の金利は12%、広東では20~30%にも達している。調査によると、全国の中小企業の三分の一の資金は、非合法金融ルートからのものである。預金残高の増加が、国民収入の増加を遙かに下回ることからも、地下金融の成長ぶりがうかがわれる。これは、中国の正規の金融システムが既にニーズに合わなくなっていることを示している。金融制度の自由化、闇金融の合法化といった施策が必要となろう。
[bigsmile] 今年になって温州の銀行預金残高が数割減少し、そっくり闇金融に流れている、というような報道が10月末にありましたっけ。それにしても、中国経済のマクロ調整の最大の阻害要因が闇金だとは……。政策的調整も効かないとなると、バブルは崩壊するしかないわけで、そうなったとき何が起こるのやら……。