北京購書指南 のバックアップソース(No.1)

-古典文学・歴史関係を中心とした学術書購入に、私がよく利用する書店、および印象深い書店を大雑把にまとめたもので、網羅的なものではありません。 
-情報は、2002年11月現在のものですが、古い情報も混じっています。二三年踏査していない書店の中には、廃業・移転したものがあるかもしれません。 
-増補・改訂は随時行っています。 
-郵送・クレジットカード対応については、確認した書店のみ掲げました。 
-地図は所在地説明の便宜上掲げたもので、必ずしも正確ではありません。実際に書店を訪問する際には、市販の地図をあわせてご参照下さい。 
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*はじめに [#m316b938]

中国の書店といえば、新華書店というイメージがあります。上海南京路新華書店のように、全国各地の図書販売の中心が、新華書店であるのは、紛れもない事実です。しかし、これは北京についてはあてはまりません。北京にも多くの新華書店がありますが、新刊文芸書・基本工具書・通俗書が中心で、学術書の点数は概して多くありません。

 北京での学術書(特に有史以来開放以前の文史哲関連著作)販売は、解放後、鄭振鐸らが古籍書文化の保護を提唱して作られた、国営の中国書店が中核となっているのです。また、北京には多くの出版社の本社が集中しているため、各出版社の門市部・読者服務部がたくさんあります。購入したい本の分野がはっきりしている場合は、それらの書店を訪問するとよいでしょう。

 1990年代後半、改革開放の急速な進展にともない、書店業界にも改革開放の波が押し寄せています。それまでは、親方五星紅旗の国営書店しかありませんでしたが、民間資本系の書店があらわれるようになっています。そして、多くの通俗書を専門に販売する小規模書店や書店チェーンが出現するとともに、カート・買い物籠・立ち読み椅子など、国営の書店では考えられなかった高度なサービスを提供する大規模総合書店も出現しました。風入松書店・万聖書園などが、その代表格です。このような動きと、図書流通の自由化とがあいまって、国営の新華書店も大規模な改革をせまられました。その結果、中国の大都市には、北京図書大厦のような大規模な総合書店が次々と生まれました。 とはいえ、図書の在庫管理は、相変わらず店ごとの売り切り制で、掘り出し物を探すには、在庫の残っていそうな本屋の数をこなすのが基本であるという情況は、変わっていません。

この指南はごくごく大雑把なものですが、買い物時間が無いときに、効率的に学術書店をまわれるよう留意して、コメント(かなり主観的ですが・・・)を施しました。北京訪問の折に、お役立ていただけたら幸いです。