中国伝統劇解説/京劇『趙氏孤児』 のバックアップ差分(No.1)


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*京劇『趙氏孤児』 [#xd1c538c]
春秋時代、晋の霊公は無道で、桃園を造り遊びに耽り、通行人を弾丸で撃って楽しみとしていた。趙盾は桃園に乱入して諌めるが、霊公と屠岸賈は勇士・鉏麑を刺客に放つ。鉏麑は趙盾が忠臣であるのを知り、手を下せず、槐に頭をぶつけて自殺する。屠岸賈は、獒犬に趙盾を噛み殺させようとするが、趙の門客が犬を殺し、趙盾は危機を脱する。趙穿はそのことを知ると、兵を率いて桃園に攻め込み、霊公は自殺する。

あとを継いだ景公は、屠岸賈の言葉を信じ、趙氏一族を皆殺しにさせる。趙朔の妻は宮中に逃れ男児を生むが、屠岸賈はそれを察知し、校尉を率いて宮内を捜査する。幸いに趙朔の門客程嬰が変装して宮に入って孤児を救い出し、連れ帰って育てる。屠岸賈が国中に孤児を捜して捕らえるよう命令を下すと、程嬰は公孫杵臼と相談し、自分の子を孤児にすり替えて公孫に連れ帰らせた上で、屠岸賈に訴え出る。公孫杵臼と偽の孤児は殺されるが、本当の孤児は、屠岸賈の養子として成長する。

悼公が晋を継いだある日、魏絳が帰朝し、怒って程嬰を打つ。程嬰は魏絳に真実を告げ、帰宅して絵を描く。孤児の趙武は絵を見て真実を知り、計略を定めて屠岸賈を殺し、趙氏の恨みをはらす。
-北京京劇院の台本。1960初演。《捜孤救孤》《八義図》などから、王雁の改編。
-物語は元の紀君祥《趙氏孤児》雑劇、小説《列国志》等に見える。