中国伝統劇解説/京劇『淮河営』

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  • 十老安劉、盗宗巻

前漢孝恵帝の死後、呂太后が政治を執り行った。太后は呂氏の一族を王に封じ、劉氏以外を王に封ずるな、功が無ければ候に封ずるな、という高祖の遺言に背いた。そこで幾人かの劉氏の宗族と老臣らは、策をめぐらせ呂氏の勢力を削ろうと計った。時に、高祖の末子、淮南梁王・劉通は淮南に兵権を握っていた。蒯徹、欒布、李佐車の三人の旧臣は淮南に赴き、自らを呂后の子と信じる劉長が、実は呂后に害された張姫の子であると明かして説得する。劉通は信じず三人を牢に閉じ込めるが、田子春が行脚の道士に身をやつして事実を語り、また劉氏の宗巻を盗み出して示す。劉通は三人を牢から出し、挙兵を決意する。

  • 馬(連良)派の代表作。別名〈十老安劉〉〈盗宗巻〉