中国伝統劇解説/京劇『状元媒』

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宋帝は、郡主(親王の姫)柴眉美とともに、潼台野に巻狩りをする。しかし遼の将軍巴若里の伏兵に、帝は槍に突かれて落馬し、郡主はさらわれてしまう。定山王傅龍の子の丁奎は、柴郡主の美貌を聞いて、狩場にやって来て盗み見ていたが、帝が落馬するのを見て救出する。帝は丁奎に柴郡主救出に向かうよう命じ、成功したら郡主を与えると約す。柴郡主は楊延昭に救われるが、楊が忠臣の子孫であると知ると、珍珠衫を贈って、密かに一生を誓い合い、南清宮の八王趙徳芳殿下を訪ねて事をはかるように言う。楊は遼軍を追撃に向かい、郡主は傅丁奎に連れ帰られるが、傅は功績を我がものとする。楊は都にもどると、八王殿下を訪ねて、柴郡主救出の子細を明かす。八王は、新規合格の状元・呂蒙正を仲人に、帝に郡主と恩人の小将軍との婚儀を申し込む。帝は傅丁奎と思い許すが、楊延昭との婚儀だと知り、八王に天波府(楊家の屋敷)に向かい、婚約解消するようにと迫る。八王は呂蒙正の計略に従い、後宮に柴郡主を訪ね、帝が傅丁奎との婚儀を進めていることを告げ、呂蒙正も交えて、対策を協議する。そこに帝がやってくるが、柴郡主が楊延昭に救われたというのを聞いて訳が解らなくなり、正殿に柴郡主等を連れて行き、傅丁奎と楊延昭を召し出して、郡主に見分けさせる。郡主は楊に救われたと証言、傅は不服を申し立てるが、楊と郡主が救出の子細を語ると言葉につまってしまう。帝は郡主が楊に救われたと知り、珍珠衫を贈るとともに、楊を郡馬(郡主の婿)とする。