2004-05-05

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宝利劇院19:30
中国経典芭蕾舞劇『紅色娘子軍』
  • 中央芭蕾舞团

バレエは外行なので、大雑把な感想を。

様板戯ということで、怖いほどノリノリの客席を期待していたのですが、それほどでもなかったです。娘子軍の連隊歌で手拍子が出る程度。周囲は細かい演出などに受けていましたし、バレエは京劇ほど親しまれてなかったんですかねえ。上演者の層・劇団の数などは、それこそ段違いですからねえ。カーテンコールは、「好」ではなく「ブラボー」が一人二人でした。

紅色娘子軍は、謝晋の映画版しか知らなかったわけですが、やはり生はいいですね。オケは中央芭蕾舞团楽団ですが、このあいだの梅蘭芳よりはずっと上手かった。ちゃんとチューニングしたし(笑)。ただ、細かいアンサンブルは今ひとつ揃いませんね。前半はそれでもなかなか良かったのですが、テンポの揺れが多くなり、金管のフォルテシモが入ってくる最後の二幕は、金管の音程のズレやフレーズ頭の不揃いなどがかなり気になりました。

保利は音響がいいですね。いや、中国でこれだけしっかりした劇場は初めて入りました。客席が前後の列でずらしてあるので、前の席の頭で全然見えない、という他の劇場にありがちな現象も発生しません。

広徳楼早戯
  • 孫悟空収大鵬

皮影戯です。冀東系で何で西遊記があるの?と思いましたが、見てみたら、これ、鎖牧陽の孫悟空ゲスト出演場面を抜き出したモノでした。しかし、物語解説も字幕もナシでは、いくら伝統文化云々と言っても受け入れてもらうのは難しいでしょうね。

また、その昔、北京東派が冀東にはない北京向けの燕影劇系台本を擁していたことを考えると、やはり、公演として成功するためにはもっと工夫が必要かな、などと考えながらながめてました。