2004-10-20

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互聯網週刊 04/10/18 斜め読み

先週号は、個人的に今ひとつ面白く無かったので、パスしました。

カバーストーリー:百聯 艦隊から空母へ

今年中の小売業外資参入規制撤廃を前に、政府主導の集団企業、百聯集団が成立した。一百(上海第一百貨店)・華聯・聯華など多くの戦艦級企業の艦隊から、一隻の強大な航空母艦へと、百聯は発展することができるだろうか。
[bigsmile]表紙の写真、廃艦になって深圳でテーマパークになってる旧ソ連空母ミンスクですねえ。これは、スパイスを効かせている?という深読みもできますなあ [smile]

ニュース・記事
趙勇 任は重く、長虹 道は遠し
今年、倪潤峰の後を受けて中国最大のテレビメーカー長虹のトップになった趙勇、現在、長虹の組織改革に注力中。また、10/12には中国のIT家電規格二大陣営の一つ、閃聯への加盟を発表した。
[bigsmile]閃聯はねえ、中国独自特許にこだわったローカル規格ですね。個人的にはIT家電の市場は、世界でも中国でもそんなに大きくならないんじゃないかなと考えてるんだけど、この独自規格開発は吉と出るか凶と出るか。
黄光裕 長者番付首位の栄冠に輝く
2004年の胡潤中国長者番付で、家電流通最大手国美の黄光裕が首位に。背景の企業の評価が大きく反映された番付として疑義もあるが、中国の民間資本の力量の一端が現れたと言えよう。
[bigsmile]長者番付がらみは、後の記事も参照。
人民元 しばらく切り上げはなし
スノー財務長官が、中国が人民元切り上げに合意した旨発表したが、10/12に国家外国為替管理局が否定コメントを発表。しかし、人民元の現在の実質固定相場制の問題も日増しに高まっており、交換レート不動範囲の小幅な拡大といった措置が必要になるかもしれない。
[bigsmile]こういうような意見が見え始めた、ということは、ぼちぼち改革の機運が練れてきた、ということか。原油や工業原料の価格も上がってるわけだしね。
奥克斯 IT産業省を訴える
10/12、五回目の携帯電話製造免許申請に失敗した奥克斯がIT産業省を訴えた。7/1に施行された『行政許認可法』で移動通信製品については認可を行わないとしていることが根拠。奥克斯(AUX)は年産500万台の設備を誇る、中国最大の携帯電話機OEMメーカー。
[bigsmile]製造免許が既得権益になり打ち出の小槌になる、というのは、ケータイのみならず、出版業など中国のさまざまな業界に見られる現象です。全体としては解消の方向にありますが、端境期だけに問題も多いのでしょう。
加速する閃聯
中国のIT家電独自規格としてe家佳と競争を展開中の閃聯、長虹を陣営に引き込むなど、急速に勢力を拡大している。WAPI規格の流産に学び、「オープン・互換」の方針で海外企業との交流も深め、摩擦回避をはかっている。IT家電には需要の喚起という大きな問題があるものの、数年後には5000億元規模の市場に成長するとの見方もある。年内とも言われるIT家電の国家規格制定に向け、閃聯は一歩リードした。
[bigsmile]いつも思うんだけど、何で国家規格なんだろう?デファクトスタンダードで十分じゃないのかなあ。
胡潤長者番付には何が足りないのか
10/12、胡潤がフォーブスから独立して二度目の長者番付を発表した。しかし、メディアや入選者からの疑義が提出されている。胡潤の問題は、メディアの支持を得ていない、信頼性に欠ける、新たな富豪の発掘力に欠ける、中国経済の主流を反映しがたい、といった点にある。
[bigsmile]日本の場合は、納税者番付ですね。社会の情報化が今ひとつ立ち後れているからこそ、こういう私企業の長者番付のニーズがまだまだある、ってことか。
通信ネット相互接続 司法解釈を出すは易く行うは難し
最高人民法院が通信ケーブル切断などの通信ネット相互接続破壊行為に関する司法解釈を発布するとの情報。通信キャリア間の相互通信不調問題は、中国通信業の最大の懸案になっている。統計によると、98~03年に報告された悪質な通信妨害事件は540件、しかし非公式な情報によると未報告事件を含め2003年だけで1000件以上の事件が起きているという。悪質な事件には、ケーブル切断・鉄塔破壊さらにはソフトウエア的な妨害工作などがある。聯通・鉄通などの新興キャリアのケーブルが切断されるケースが多い一方、中国電信・中国網通が管理する電柱・地下ケーブル管に無断で違法に設置されたケーブルが多いのも事実。司法解釈ばかりではなく、通信産業政策や監視体制といった面からの総合的対策が必要であろう。
[bigsmile]通信業界、泥仕合化してるってことですね。それにしても、ケーブル切断・交換機盗難などなど、そこまでやるか、ってことをやっちゃうのがねえ(涙)。
中芯国際、快走は続くか
中国最大のシリコンチップ製造代理商、中芯国際(SMIC)、2000年の創立以来4年間で、三カ所の8インチ工場、一カ所の12インチ工場を擁する、業界世界第四位の企業に成長した。同社の快走はいつまで続くか。
[bigsmile]中芯国際というと、創業者・張汝京の、業界トップ台積電への積年の恨み、という物語が有名ですね。今までは天の時を得て突っ走ってきましたが、財務体質は弱そうだし、中国のチップ産業保護政策がアメリカの圧力で廃止になったし、これからが正念場でしょう。