天蟾逸夫舞台夜戯 †
- 上海京劇院
智取威虎山 †
- 何澍
- 楊子栄
- 許錦根
- 参謀長
- 孫賀先
- 常宝
- 王世傑
- 座山雕
京劇の様板戯を見るのはおそらく13年ぶり、人民劇場の舞台袖から孫岳主演、その他はオリジナルキャストの紅灯記を見て以来です。チケットは、五日ほど前に行ったらほぼソールドアウト、後ろの方しか余っていませんでしたが、入ってみたら、一割二割は空席でした。
全般としては、これが様板戯?というノリの悪さでした。観客は意外と若者が多く、明らかに見るのが初めて、という反応。以前なら、爆発的な好!の嵐であったろうサビの部分も、老戯同様、タイミングのずれた拍手ばかり。上演者も、近頃の上海の若手でしょう、全然知らないのばっかり。大半が文革後世代でしょう。伎倆が劣る上にノリも悪い。はじけるような熱さがない。
90年代前半、様板戯上演が復活した際には、劇場の爆発的な熱さは怖いほどでしたが、今や様板戯も老戯と同様、京劇の一レパートリーでしかない、ということを痛感しました。そして、そのような醒めた目で見ると、この劇の構造的欠陥も目立ってきます。なにより、幕が多すぎ。ストーリーがブチブチと切られて、クライマックスへの一貫した盛り上げに欠けます。
京劇は様板戯の財産も食い尽くしてしまったということか、革命が遠くなったということか……。