長安大戯院夜戯 †
- 中国京劇院
龍鳳呈祥 †
- 張克
- 劉備
- 張建国
- 喬玄
- 景栄慶
- 張飛(前)
- 景漣漣
- 張飛(後)
- 王蓉蓉
- 孫尚香(前)
- 王潤菁
- 孫尚香(後)
- 王璐
- 趙雲(前)
- 王立軍
- 趙雲(後)
- 李鳴岩
- 呉国太
- 鄧沐瑋
- 孫権
- 葉少蘭
- 周瑜
- 馮志孝
- 魯粛
中国京劇院新春公演シーズンの初日です。大晦日、ということで、縁起ものの顔見世興行ですな。
しかしまあ、天津からずいぶんと引っ張ってきたねえ。北京からも。劉備と孫尚香取られるなんて、 中国京劇院の陣容の衰退ぶりを如実に物語っていますな。
張克は、現役老生の中では最高水準で、声もそこそこいいんですが、しかし、一つ何か突き抜ける ような長所が無いんだよねえ。譚派的な演技の奔放さも、今ひとつ足りないし。 同じ譚派では故孫岳の鼻の奥から横隔膜までが共振して貼潤だったのよりも二段くらい落ちる、という 評価になってしまうなあ。15年前の楊派だったころがなかなかよかっただけに、成長への期待値が高 すぎたかな。
張建国、奚派の甘露寺ははじめて聞いたなあ。これは、馬派の名作だろうに、馬派の老生がもはや居ないのねえ 、中国京劇院も(涙)。奚派ってのは、歌詞が他の流派とだいぶん違うわけで、その点はちと違和感が ありますねえ。まあ、声自体はまあまあよかったですよ。
王蓉蓉は、流石。
李鳴岩は、歳には勝てませんなあ。朝霞光代系のドスのきいた老旦を期待してたんだけど。
王立軍の起覇、身のこなしはなかなかに美しく決まってましたが、趙雲の風格までは出せていないですねえ。 昔よく見た茹元俊とかと比べると、まだまだ。
景栄慶、さすがに歳を感じたけど、がんばってました。
葉少蘭、唱はさすがに上手いし、板について居ますねえ。でも、改めてみると、彼、身段はソコまで上手くは ないのねえ。
王潤菁を見たのははじめて。声の抜けは良いし、息を切らすことなく、回荊州の跑車をこなしてましたね。 あとは、声の幅がもう少し出るといいんですけど。
馮志孝、さすがに老けましたねえ。でもまあ、せりふ回しはさすがに瀟洒に決めてました。最後に、裾を取り 落として決まらなかったのが残念でした。
客は九分の入り、ノリはまあまあでしたが、やはり好のテンポが遅れるんだよなあ(涙)。