中文電脳/Becky!2で多言語 のバックアップソース(No.1)

*はじめに



Becky!は、シェアウエア(¥4,000)のメールソフトですが、きわめて高度なカスタマイズ性をもっており、かつ多彩なプラグインによって好みの機能が付加できることから、通の間で幅広い人気を誇っています。



現在のバージョンは2(以下、Becky!v.2をB2と省略)は、OutlookやNetscapeに勝るとも劣らない多言語機能を備えています。



以下、B2の多言語設定方法を、Windows 2000での使用を前提として、おおざっぱに解説します。



*フォントの設定



B2で多言語メールを扱うためには、まず、文字コードとフォントとの関連づけ設定をする必要があります。



設定は、[ツール][全般的な設定]の「言語/フォント」タブでおこないます。



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ここで、「言語」と「フォント」との関連づけを設定します。



「言語」は、ボックス右の「▼」をクリックして一覧から選択します。ここでは、繁体字中国語(BIG5 (Chinese Traditional))を選択します。



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次に、「フォント」の右の「変更」をクリックします。



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BIG5の場合は、「MingLiU」フォントを選択します。スタイルを「標準」に設定し、適当なフォントサイズを選びます。見落としがちですが、画面下の「書体の種類」を「欧文」から「CHINESE_BIG5」に切り替えます。これで「OK」を押せば、設定完了です。



簡体字中国語(大陸)の場合は、



-言語:GB2312(Chinese Simplified) および HZ-GB-2312 (Chinese Simplified HZ) 

-フォント:SimSun 

-書体の種類:CHINESE_GB2312 



ハングルの場合は、



-言語:ISO-2022-KR (Korean KSC) 

-フォント:GulimChe 

-書体の種類:ハングル 



多言語混在メールを送りたい場合は、「UTF-8」を設定します。



-言語:UTF-8 (UNICODE) 

-フォント:Arial Unicode MS など



Arial Unicode MSは、Unicode2.1の全ての文字を含むフォントですが、漢字のデザインが美しくありません。Unicodeの漢字だけを使ったメールならば、「MingLiU」や「SimSun」などのフォントでもいいでしょう。



また、最近、文字コードをGBKに設定した中国語メールも見うけられます。B2は標準ではGBKをサポートしていないので、追加設定する必要があります。[全般的な設定]「言語/フォント」タブの言語ボックスの右「追加…」をクリックします。以下のボックスが開くので、



-キャラクタセット名:GBK 

-エンコーディング:8bit 

-説明:Chinese Simplified 



に設定します。



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OKを押し、「言語/フォント」タブに戻ったら、



-コードページ:936 



に設定します。なお、Windows 2000/XP以外の場合、OfficeやIEのバージョンアップをしていない場合は、



-コードページ:0 



でかまいません。なお、中国の新文字コード規格であるGB18030には、残念ながら未対応です。



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ついでに、「返信メールは返信元のメールの言語を引き継ぐ」もチェックしておきましょう。



*メールを閲覧する



B2で日本語以外のメールを受け取ると、以下のように題名・発信者などが文字化けします。



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メールの言語がキチンと設定されていれば、当該メールを選択するだけで、件名・差出人が正しく表示されます。



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言語が設定されていないメールの場合、選択するだけでは文字化けが解消されません。



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このような場合には、ウインドウ右下の地球アイコンをクリックして、言語を手動で切り替えます。



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HTMLメールが文字化けした場合は、B2のHTMLメールはInternet Explorerを使って表示しているだけなので、Internet Explorerと同様、右クリックして言語を切り替えます。



*メールを書く



新規メールを作成する場合、IMEを切り替えて中国語を入力しても、JISコードに無い文字が「?」化けしてしまいます。



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日本語以外のメールを書きたい場合は、メール作成ウインドウ右下の、地球アイコンをクリックして言語を切り替えます。



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その上で、IMEを切り替えて入力すれば、問題なく表示できます。



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なお、B2はUnicode内部処理には対応していないため、メール作成途中で言語を切り替えると文字化けしてしまいます。この点、Outlookなどとは異なるので、注意が必要です。



**中国語の件名



B2は、宛先・件名などに日本語・英語以外を直接入力することができません。英数で名付けるようにしましょう。どうしても中国語などの件名をつけたい場合は、一度本文に入力したものを切り取り、件名に貼り付ければ大丈夫です。



しかし、最新のバージョンでは、件名に直接中国語を入力できるようになっています。嬉しいですねえ。



**中国語の署名



メールの末尾には署名をつけるのが一般的で、B2も当然この機能をサポートしています。[ツール]→[メールボックスの設定]→[メール作成]タブをクリックすると、その設定画面が表示されます。



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まず、「署名」右のプルダウンで、署名の名称を選びます。署名の名称が表示されているボックス内をクリックして入力すれば、名称変更することもできます。また、右の「新規」ボタンをクリックすると、署名を追加することもできます。次に、下のボックスに署名を入力し、「OK」をクリックします。これで、メールを作成するごとに、設定した署名がメール末尾に自動で添付されます。



しかし、標準の設定のままで日本語・英語以外のメールを書くと、署名が文字化けしてしまいます。



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この問題を解決するには、中国語の署名を登録し、メール作成時に切り替える必要があります。



中国語の署名を作成する方法は、上記中国語の件名を入力する方法と同じです。まず、メール編集画面で言語を切り替えた上で署名を入力します。



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入力した署名をコピーして、[ツール]→[メールボックスの設定]→[メール作成]タブで適当な署名の名称を選択し、署名ボックスの中で右クリック→貼り付けます。文字化けしますが、かまわず「OK」をクリックします。



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このままでは、中国語署名が標準になってしまうので、もう一度[ツール]→[メールボックスの設定]→[メール作成]タブを開いて、通常使う日本語の署名に切り替え、[OK」します。



中国語のメールを作成する場合、メール作成画面の「署名」で中国語署名に切り替えれば、キチンと中国語で表示されます。



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*メールの振り分け



B2がヘビーユーザーに支持されるのは、その強力かつ細やかなカスタマイズ機能にあります。それが特に発揮されるのが、メールの振り分けです。



なにも設定しないでメールソフトを使っていると、受信箱にメールマガジン、メーリングリスト、個人メールなどが滅茶苦茶に蓄積されていきます。いざというときに必要なメールは見つからないし、非常に見づらくなってしまいます。



メールの振り分けとは、一定の条件を満たしたメールを、決められたフォルダに自動で移動させる機能です。「メールの発信元が***」というメールを「**さん」というフォルダに自動で移動する、「メールの送り先が×××というメーリングリストのアドレス」というメールを「×××」フォルダに移動する、というような設定ができるので、大量のメールも効率的にさばくことができます。



B2では、このメール振り分け機能が非常に簡単に設定できます。



まず、メールを振り分けるフォルダを作成します。左側のツリービューのメールボックスをクリックして選択し、そこで右クリック→「フォルダの新規作成」を選択します。



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フォルダが新規作成されるので、そのままフォルダの名称を入力します。



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次に、作成したフォルダに振り分けたいメールを、受信箱などからドラッグしてそのフォルダに移動させます。移動させたメールを選択した状態で、ツリービューの当該フォルダを右クリック→「フォルダへの振り分けルール」を選択します。



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ここで、振り分け条件を設定します。例えば、例の解放日報の場合、全てのメールが「jfrb@list.cn99.com」というメールアドレス宛に送信されています。そこで、「条件」の「ヘッダ」プルダウンで「To(宛先)」を選択します。すると自動で、下の「文字列」欄に選択しているメールの「To」に指定されているメールアドレスが入力されます。後は、「追加」をクリックし「OK」を押して終了します。



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個人メールであれば、「From(差出人)」を条件指定します。また、送信したメールをフォルダに振り分けることもできます。「送信済みメール」をチェックしましょう。ただし、振り分け条件には日本語・英語以外を入力できないので、中国語などのメールを件名や本文の特定の字句によって振り分けるのは困難です。



さらに、B2では、フォルダごとに署名を変えたり、返信先を指定したりすることもできます。ヘルプファイルなどを参考に、いろいろと便利な使い方をさがしてください。